中の下アイアンマンの作り方

IRONMANがみんな凄いわけじゃ無い!中の下トライリーマンがちゃっかりIRONMANを目指すブログ

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オープンウォータースイムという壁[No.1]

中の下的最大のチャレンジ、OWS…

中の下の2つ目の日記は「ラン」のお話の予定でしたが
たまたま先日、コロナ禍で久しぶりのOWS(オープンウォータースイミング)の
機会があったので、中の下の苦手な「スイム」のお話を3回に分けて…。

泳ぐ以前に”恐怖心”との戦い

中の下のOWSデビューは1シーズン目(2016)、クロールが下手で、まだヘッドアップさえ知らない頃の初心者向け練習会でした。

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中の下初のOWS練習会の様子(手前はウチの子w)。結構波があった…?

当時のGARMINの記録を見るとその日は合計800mしか泳いでいませんでしたが、そもそも大した泳力もなかった中の下にとって、OWSという「非日常」は大袈裟でもなんでもなく** ”死ぬかもしれない”ものでした。


足がつかない海…という一般的にはヤバい状況下で、経験不足がもたらす負の感情が一気に襲いかかってきましたよ、ええ…。


・波で泳ぎにくい自然の中での不安感や無力感
・斜行して体力を消耗している自分への不信感
・一人だけおいていかれる(気がする)孤独感
・海底にぼんやりなにかが見えた時の恐怖心
・急に浮遊物などに触れ(られ)た時の不快感と動揺
疲労と、乱れ切った呼吸と心拍による限界感

そして、最もヤバかったのが

・「泳ぎきれないかもしれない!!」という命の危機感…です。


海で泳ぐ事自体に恐怖心をもっていた中の下は色々なものにいちいち動揺しつつ、波でブレスを連続でミスっては大慌てのアップアップ…。

「(まともに泳げねぇ!!)」


もはやアゴがあがって下半身は沈んで、まともなクロールになっていなかったはずです。

…つうか、そもそも、5年経った今でも中の下のクロールしかできてないけど…。

中の下とOWSの戦い

「このままじゃダメだ…」


…と言う事で、色んな方から色んなアドバイスをいただきました。


「まずは倍の距離をプールで泳げなきゃ…」
「ウェットを正しく着れてる?」
「余計な力を抜くと体が浮いて…」
「まっすぐ、最短距離を泳がないと…」
「キックは軽く、プル重視だと苦しくないよ…」

などなど…

どれも、多くのトライアスリートが一度は聞いたことがあるアドバイスでしょう。

この時は、とにかくプールでスイムのスキルを身につけたいと思っていました。

が…


順調にスイムのスキルをあげて迎えた2シーズン目の翌2017年

【横浜トライ (初オリンピック・ディスタンス)】で中の下はパニック(恐らく、過呼吸)を起こしてしまい、ライフセーバーのボードに「これ以上は失格になりますよ!」と言われるまでつかまって呼吸を整えるという、なんとも情けない、でも、本人的には非常にコワい経験をしてしまいます。

結局”怖かった”OWS

冬の間にプールやセミナーに通い、徐々にスキルと自信をつけて、泳げる距離も随分とのび、遅いけど安全に完泳する最低限のスキルと泳力は身についていたと思います。


しかし、レース当日、スイム・チェックの段階で初めての1.5Kmへの緊張と、予想以上に汚い横浜港の冷たい海水に「前が見えない…、足もつりそう…」と既にビビリまくりです。
海面は風でバシャバシャしてブレスしにくそうだし、水中には白っぽいソフトボールみたいなクラゲ…。

「…ここで泳ぐの?!;;」

スタート準備。足から飛び込めといわれたけど、会場の水深は知りません。

「足が海底に着いちゃったら…
  (岩?ヘドロ?自転車(笑)?!安心なの?!);;」

ドキドキしながら、ポンツーンの縁につかまってそぉ〜っと、ヘンな入水…笑

そしてスタートのホーン!!

ウェーブ一斉のフローティング・スタートは初めてでした!
…そして、初めての海でのバトル!!

早々に下半身が沈んで体が起き上がって、クラゲに触ってゾワゾワしながら必須にブイを目指しますが盛大な水しぶきの中、次から次へと誰かがぶつかってくるのでいきなり中の下の全体力とスキルを100%ブッ込む状況です。

もうこうなると呼吸するだけでも必死で、普通に泳げない…。

「(…こんなの…!!聞いて…ない!!!)」

アッという間に心拍も呼吸も泳ぎも滅茶苦茶!!最初のブイまでで「コレ多分、死ぬ人の状況だ!」と思いボードに乗ったライフセーバーさんに「一回休ませて下さい!!」…と叫んだような。

すごろくか?!笑

後に知る事になるのですが、OWSではプールに比べて方向を確認したり、波に合わせてブレスのタイミングや頭の高さをを調整したり、予期しない危険などに対応する為の作業が多くて、安全確保に注意を払うためにも

自分の能力の60〜70%くらいで泳ぐのがセオリーとのこと…。

そんなイメージでいないと、ずっと余裕のない状態になってしまって非常に危険なのだそうです。

[No.2 につづく]