中の下アイアンマンの作り方

IRONMANがみんな凄いわけじゃ無い!中の下トライリーマンがちゃっかりIRONMANを目指すブログ

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『チャレンジ富士五湖ウルトラマラソン 2022』

2022年4月17日 

『チャレンジ富士五湖ウルトラマラソン

 

3年ぶりの開催となったこのレースの四湖=100Kmに挑戦してきました。

 

コース図: 三湖=62Km、四湖=100Km、そして五湖=118Km

 

実は今回が3度目。

2019年春に71Km(完走)、同年秋に100KmでDNFしています。

初100Kmだった2019年秋は、72Kmの関門に20分間に合わずでした。

 

中の下的位置付け

チャレンジ富士五湖といえば、富士山と湖をバックに美しく咲き乱れる桜を楽しみながら走るウルトラマラソンとして有名です。

 

でも…、美しいとか楽しいとかと言ってもですね、普通の人の体はそもそも100Kmも走れる様にできてないので、本当に楽しめるのは最初のうち…。

 

いずれにしても、このレースは挑戦であり冒険だと思います。

 

そして、走ったことのある人がみな口を揃えて言うのが

「最後の上り坂がすごい!!」…ですね。

 

中の下も一回目の挑戦で味わいましたが、フィニッシュ直前の約5Kmが急な上り坂なのです。

高低差図: 全カテゴリーでフィニッシュ直前が心臓破りの坂(赤丸)

幸か不幸か、中の下程度の走りに自信のないランナーはこの心臓破りの坂で心臓が破れることはありません。

理由は、どんなに追い込もうと思っても、皮肉にももう走ってゲキ坂を登れるほどの脚が残ってないので、歩いてのぼるしかないから!

 

中の下がこのレース(100Km)に挑戦する理由は、

  • IRONMAN並みの時間を走るレースだから
  • ”脚が亡くなってから走る”を経験できるから
  • これを走れたらIMロングを完走できる気がするから

最後のは”フルマラソンの方がODより大変”という一般論に基づいています。

 

と言うことで、このレースもIRONMANへの大きな布石の一つと考えています。

 

常連ランナー達も3年振り…

コロナ禍に入ってからは2020年、2021年と2年続けて大会は中止となったので、常連ランナーであっても今回は3年振りのチャレンジ富士五湖です。

 

かく言う中の下も、最近しっかり走ったのは2021年の年末に横浜市海の公園で開催のフルマラソンが3年振り(4時間27分位)。その後、今年に入ってからの50Km LSDが一度だけ…。さすがに、今回のウルトラ参戦は数日前から結構ナーバスになって、レース前三日間は断酒しました。 …効果あったのか…?

 

100Km: 当日の流れ

中の下が走った四湖の100Kmは午前5:00から10分毎に3つのWaveでのスタートです。出走前の準備をゆっくり確実にするなら午前3:30には富士急ハイランド近くの選手駐車場に着いている必要があります。今回は家族の都合で前泊も車中泊もしなかったので、当日午前1:15に起床、2:00には川崎市の自宅を出発しました。

 

<100Km: 当日のスケジュール>

1:15   起床

2:00  川崎市の自宅出発

3:25  選手駐車場@富士急ハイランド

3:30  専用バスで会場に移動

     当日の抗体検査の結果確認のゲートで受付

4:10  荷物預け&仲間と合流

4:40  Wave1からWave3まで10分間隔で招集

5:00  Wave1からWave3まで10分間隔でStart!

19:00  Wave1からWave3まで10分間隔でFinish制限時刻

 

コロナ禍でこのイベントを回すにあたって、大会側は本当に苦労されたと思います。用意して下さったバスでの移動や会場でのコロナ対策と検査ゲートなどは、非常にスムーズな印象でした。

 

今回ユニークだったのはWave制の導入です。例年、各カテゴリー一斉スタートなのですが、コロナ禍と言うことで3つのWaveによる分散スタートが採用されました。

結果として、同じ100KmでもWave毎にFinishの制限時刻が違います。

 

<スタート時刻>

W1 = 5時00分
W2 = 5時10分
W3 = 5時20分

 

<制限時刻>

W1 = 19時00分
W2 = 19時10分
W3 = 19時20分

 

もっとユニークだったのが、スタートとFinishの時刻が違うのにその間の全ての関門時刻は全Wave統一だったことです。

 

これがちょっと曲者なので簡単に説明します。

 

原則として、同カテゴリー(例:100Kmの部)であればスタート時刻が違っても関門時刻は全て同じです。

例えば、W1とW3では第一関門までに与えられる時間が20分違うので、先にスタートするW1の方がW3よりも20分余裕をもって第一関門に向かえ、W3は最初の区間でW1よりも20分厳しい制限時間設定で走る必要があります。そして、それ以降最後の関門までは全W同じ区間付与時間になります。

 

<第一関門までの区間付与時間(17.5Km)>

W1 = 2時間35分 (ペース 8:51/Km)

W2 = 2時間25分 (ペース 8:17/Km)

W3 = 2時間15分 (ペース 7:43/Km)

 

この変則区間時間は、最終関門からFinishまでの区間でも採用されます。今度は、後発Waveに対して最初のWaveよりも多い区間付与時間が設定されるわけです。

 

<最終関門〜Finishの区間付与時間(7.6Km)>

W1 = 50分 (ペース 6:35/Km)

W2 = 1時間 (ペース 7:54/Km)

W3 = 1時間10分 (ペース 9:13/Km)

 

第一関門までとは逆に、W1のランナーは区間時間がW3のランナーよりも20分短い…。それまでの関門で余裕があったのは良いですが、変に付与時間を無駄遣いしていると最後の削れ切った脚でこの設定は厳しそうです。その分をしっかり貯金しておけばよい…という考え方ですね。本当にそれでよかったのかと感じる部分ですが、今回はそれが大会のルールです。各Wave、皆さんある程度の戦略を練っておきたい部分だったのではないでしょうか。

 

レース全般

3年ぶりの今回は、一日中弱い雨が降ったり止んだりを繰り返す、やや寒いレースとなりました。レインウェアを着たり脱いだり繰り返しましたが、新型コロナの影響でドロップバッグのサービスがなかった今回はほとんどの皆さんがランニングバッグを背負っての出走でしたので、例年の様に腰にウィンドブレーカーを巻いて走る人は少なかった様に思います。

 

かく言う中の下もSalomonのランニングベストを用意。レインを脱いでも収納して仕舞えば身体に密着するのであまり気になりませんでした。

 

また、新型コロナ対策とSDGsの一貫として、マイカップ持参が推奨されていましたのでバッグのポケットに同じくSalomonのソフトフラスクとソフトカップエナジージェルを数パック、そしてiPhoneもしのばせての出走でした。

Salomon Active Skin 4 アウトレット品がやすかった

前回は各エイドに小分け包装のバウムクーヘンがたくさんあったのですが、今年はなんとなく補給食がギリギリだった様に思います。大きなフルマラソンの大会でよくある補給食の売り切れが数カ所のエイドステーションで見られました。

ウルトラの後半戦で補給無しはDNFの原因になり得るので、次回は念のため多めに食べ物をポケットに忍ばせようと思った次第です。

 

とはいえ、今回もほんとうに心のこもった、美味しい、しかも身体に優しい補給食がありましたよ!その一つがコレ!

吉田うどんが神だった

疲れ切った身体に、暖か〜い出汁つゆがめちゃくちゃ素直に染み込んでくのがわかりましたよ!まさに、うどんとつゆが中の下と一体化して行くプロセスを感じられる様でした。他のランナーの皆さんも、このつゆを飲み干すと同時に、本当に幸せそうな表情をされていて、「ひとが本当に美味しいものを食べた時のリアクション」がよくわかりました。

 

中の下のレースは…

いやホント、ホントに本当に残念ですが、

 

2度目の挑戦も失敗に終わりました…。

 

公式記録はDNF (TOV)。

80.3Kmの関門に15分ほど足りませんでした。

Garminの記録。エイドや低速移動中のデータは含まず…

”新しい自己ベスト!”と言うのは、最長走行距離を更新したから。(前回は72Km)

 

ん”〜…、頑張ったんだけど中の下にはいまだハードルの高いレースなのだと痛感してます。

 

失敗の原因は、もうこれしかないでしょう…

① そもそも、走るのが遅いw

② ペース配分に余裕がない

③根性が無い

…です!w

 

中の下がIRONMANを志してから出場した全てのレースの中で、DNFを経験したのはチャレンジ富士五湖だけ。しかも、二度続けて…。もう明らかにレベルが合っていないのでしょうね。

 

①と②の問題は、例えば東京から125ccのスクーターで東名高速道路にのって名古屋まで行く感じでしょうか。速度も遅いし、いつでも限界に近い走りをしていないと追突されちゃうので、疲れてもペースを落とせない…。とりあえず終始頑張って走ってる感じです。

 

③は、例えペースは遅くても制限時間いっぱいで完走されたランナーがたくさんいることで説明がつきます。

 

実は、100Kmカテゴリーの制限時間は7:40/Kmという低速で単純に走り続けることができれば完走できる設定なのですが、結論から言うとどんなに心肺機能的に余裕があっても脚は疲労と痛みで動かなくなってしまいます。貯金を作れても、あまり長く歩いてしまったら制限時間には間に合わなくなってしまう…。中の下の敗因は、毎回それです。

 

「痛くても辛くても苦しくても走り続ける力」があるランナーが完走できる…、それがチャンレンジ富士五湖だと思います。100Kmを完走したランナーの皆さんはみんな、その後しばらくは歩くのさえ困難な痛みを身体のあちこちに抱えてFinishしています。制限時刻間際に完走されたランナー達は、それでも走り切ったから完走できたのだと思います。

 

脚が亡くなってくると脳が全力で「もうやめとけ!障害が残るぞ!!」みたいな勢いで痛みを伝えて走るのを止めさせようとしてきますよね。中の下の場合、今回は40Km以前にそうなったので、完走するならば60Km以上もその状況を耐え続けて走る…。DNFのボクがどの口でそれを言うのか…とも思いますが、ウルトラマラソンに三回出場してみて、それがウルトラなのだと感じています。

 

しかし、根性が無いって自分で証明してしまうと…悔しいし恥ずかしいですね…

 

とはいえ、本来はIRONMAN完走の布石レースですし、前回よりも遠くまで早くたどり着けていますので自身の成長は僅かに確認できました。ウルトラ完走のためにこの後どうすればいいのかは具体的にはまだよくわからないのですが、まずはやはり平均ペースの底上げ…からでしょうか…??

 

今後も、中の下のウルトラ完走問題として時々このネタをあげてゆきますので、挑戦を考えている皆さんの参考になればと思っています。

 

いやぁ〜、しかし先は遠そうだなぁ…