中の下アイアンマンの作り方

IRONMANがみんな凄いわけじゃ無い!中の下トライリーマンがちゃっかりIRONMANを目指すブログ

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初ロング!『2022佐渡国際トライアスロン A』<準備編>

本来ならば、わたくし中の下の初ロング挑戦は今年6月のIRONMAN Cairnsのはずでしたが、コロナの影響でLCCの直行便が無くなったのを受けてDNS。よく考えずにエントリーしていた佐渡Aでうっかり選考通過してしまい仲間と参戦が決定…。うかつにも日本最長距離の佐渡が初ロング挑戦となってしまいました。

 

果たして、中の下トライリーマンは完走できたのか?!

振り返りながら佐渡スゴさをお伝えしてゆきます!

スイム会場に設置されたゲート

歴戦の強者達が集う離島ロング

トライアスリートの間で”佐渡”と言えば、国内でも最も有名な離島ロングディスタンスの一つですよね。

 

「今年、佐渡に出るんですよ。」

「お!Aですか?!」

 

…トライをやっていればいつかは必ず耳にするお決まりの会話です。

 

ロングを主戦場にしているトライアスリート達にとって、佐渡が特別なのにはいくつか理由がある様です。挑戦し甲斐のある日本最長距離のレースであったり、佐渡島という歴史ある島で地元の皆さんとの触れ合いがやけに温かかったり、また、今回挑戦してわかった事としては佐渡ならではのレースに対する準備や取り組み方があるので一度で終われない独特の攻略意欲に駆られることもポイントの様です。

 

中の下はもともとIRONMANというブランドレース完走が目標ですが、佐渡国際(通称ASTROMAN)は同じロングでも変なチャラさがない、なんとも硬派なレースのイメージがあります。日本の本州の真ん中をまっすぐ北に向かってちょっと海を渡った辺り…、関東からのアクセスが良いだけでなく、全国から満遍なく熱烈なファンが集まるのも特徴だと思います。

 

全国の佐渡ファンが3年ぶりに集った2022年大会にちゃっかり参戦の中の下トライアスリート…。終わってみるととても良い経験と実績となりました。備忘的に準備から各パートを順番に振り返ってみます。

 

一年前から始まる(べき)準備

これ、大きかったです!マジ、重要!!

なぜなら、佐渡初参戦の中の下はまずここで大きなハンデを背負ました。

 

それは、宿

 

佐渡島は日本一デカい島で、且つ、しっかり離島です。

島には宿泊施設がたくさんありますがレース会場に近い宿が確保できるとは限りません。…というか、よほど運が良くないと確保できません!クルマが無い限りレース当日は離島の交通インフラ、または選手専用バスに頼る事になりますが、いずれも本数が少なくタクシーも台数が限られるため、会場やホテルへの移動のタイミングが限られます。

メイン会場は毎年同じ。会場近くの歩道にて…。

具体的には、スイム会場、トランジション、Finishゲートが集まるメイン会場近くの宿に宿泊できれば、当日は朝4時まで寝て6時のスタートに間に合いますが、離れた宿に宿泊すると選手専用バスを利用しても朝の2時起きで4時に現地入りというスケジュールになります。長ければ15時間以上も走り続ける日の朝ですので、この2時間の差は大きい…。

 

中の下は安くフェリーで佐渡入りしつつ、自家用車は無しで大会側が斡旋する宿と専用バスを利用しました。宿は良い宿ながらメイン会場(佐和田海水浴場)からは14Kmほど離れていました(相川地区)。たかだか14Km…と思っていましたが、高速道路がない島で選手専用バスと路線バスに頼るのは応援に来てくれた妻の移動も含めかなり時間的な制約を感じました。これは、夜遅くまでレースを走った後の帰路にも言えます。ボロボロの体で輪行の準備をして終バスに間に合わせる…想像以上に大変です。

 

このストレスを回避するために、常連の皆さんは今年宿泊した会場近くの宿にそのまま翌年の宿泊予約をしてから帰ってくるそうです。そうすれば、レンタカーの心配も、レース後の輪行の心配も無い…。そして、睡眠時間も大幅に確保できるわけです。

 

ロングと言うのはこういう部分でも特殊で、やっぱり特別なんだなぁ…と感じました。

次回は必ず会場近場の宿、それが無理なら自家用車で佐渡入りしたいです。

 

レーニン

正直に言います。

総距離236Kmにはビビりこそすれ、心の片隅では

「そりゃ遅いし苦しむだろうけど、さすがに完走はできるでしょ。」

と、思っていました。

 

根拠の無い自信でしたが、今年までに富士五湖ウルトラもDNFながら80Km走り切りましたし、直近のSuwako8Peaksを含めて合計で5回もミドルディスタンスを完走済み。もういい加減イケるんじゃないか…と。

 

もっと言うと、本当ならば2年前の6月にCairnsでロングデビューしているハズだったわけですから、その後たっぷりと実力を上乗せする時間があったし本気で準備してきたのならばむしろ挑戦が遅過ぎるくらいです。

 

ですので、トレーニングの目的も「前のシーズンより強くなれていればOK!」と言った内容で、今まで通りのスイム・バイク・ランのトレーニングに時々高負荷、時々長時間といった感じで多少追い込んだ練習をしただけです。特にバイクは何度も読売ランド近くのジャイアンツ坂(Vロード)で1時間連続アタックを仲間とやって、より強く踏める様になっていました。

 

直近2ヶ月のトレーニング量はこんな感じでした。

 

スイム:

8月=7,350m

7月=10,100m

 

バイク:

8月=191km

7月=90Km

 

ラン:

8月=65Km

7月=55Km

 

…少なっ!!特にラン。

月平均が60Kmだったのか?!

 

そしてバイクも!佐渡のバイクの距離を8月の一ヶ月でなんとかクリアしたレベルですが、太腿もデカくなり、また明らかに高ケイデンスで楽に回し続けられる様になりました。明確なレベルUpを感じています。

 

…にしても、中の下は一体いつからここまでスイムに力を入れる様になっていたのか?!

 

その他の準備

今回、佐渡のために新しく、中の下なりに結構真剣に準備をした事が二つありました。

 

一つ目は、「補給食の計算と計画」です。

METsといって、自身の体重とペースをもとにロングのレース中に何カロリー消費するのかを計算して、当日の食事や体脂肪の燃焼で賄う分と、補給食で賄うべきカロリーを算出するメソッドがあります。以前なにかのセミナーで計算した時には、中の下はロング一回の間に6,200KCal、つまり120KcalのMagOnならば52本分のエネルギーを消費する…というおかしな結論でした。

 

当時の体重が重かったのもその数字が大きくなってしまった原因の様ですが…それにしても俄には信じ難い数値でしたので、今回あらためて計算し直して、「とりあえずカロリー不足で走れなくなる事だけは避ける」準備をしたわけです。

 

結構奥が深いトピックなので、これはまた別に詳しくお話ししたいです。

 

二つ目は、「輪行時の車両分解・収納・組み立ての練習」!!

これね、ホント、しっかりできないとフレームやホイルに傷をつけちゃったり、下手するとディレイラーとか壊しかねないですし、慣れないと梱包も開梱もすごく時間がかかります。

 

最初の練習では、梱包20分・開梱15分程かかりました。会場についてからの開梱や、バス輪行の際の梱包時間にあまり余裕がない時もありますし、DHバーは一旦、Fフォークと並行させる感じで固定しないと梱包できない&開梱時にもとの角度に戻す必要もあります。結局、神経質な中の下は3回程練習してからの遠征となりました。

 

…ですが、やる度に前後ホイールをフレームに固定する方法に新しい工夫をしたくなってしまって、梱包時間はあんまり短縮できなかったです。

 

こちらも、奥が深いです!普段からホイールを外す事に慣れていない人は後輪の付け外しだけでも手こずりかねないので、初めて輪行で現地入りする方は必ず一度は練習しておくのをお勧めします。

新潟港と佐渡両津港を結ぶデカいフェリー。こことバス移動が輪行

これも、時間があったら別途ブログ書こうかな…。(行けたら行くわ的ですが)

 

直前準備

レース当日のスイム会場付近

前述の通り、選手専用バスで現地入りして朝6時の号砲に間に合わせるためには、朝2時に起きなければ間に合わない事が分かっていました。当日の中の下のスケジュールはざっとこんな感じでした。

 

2:00  起床

3:00  ホテル前で選手専用バス待ち

4:00  会場着 

    選手最終登録

    トランジションセットアップ

6:00  号砲

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21:30 Finish制限時間

 

朝の2時起き…。やはり眠かった!今回は大会6日前から徐々に早寝早起きの練習を始めたのですが、まず午後8時とか9時に布団に入っても最初は眠れません…。更に、初ロングの緊張でなかなか眠れない&眠りが浅くて、日を追うごとに慣れるどころか寝不足が進んでしまいました。なんと言うか、早寝早起きに慣れる前に、短い睡眠時間に身体が慣れてしまったかも?

 

さあ、本番!

中の下なりの6年に及ぶトレーニングと、初めてのロング完走に向けた直近の準備を経ての佐渡国トライアスロン参戦。相変わらずの遅筆ですが、結構な寝不足で迎えた当日のレース報告を急ぎます!!w

 

<スイム編に続く>

chunoge.hatenablog.com